2012年6月26日火曜日

<からだの座学>バリ舞踊家/小谷野哲郎さん

からだの座学、本日はバリ舞踊家/ガムラン奏者であり、先日の「注文の多い料理店」のキャストとしてもご出演された小谷野哲郎さんにおこしいただきました!



注文の多い料理店を間近で目撃した直後だったこともあり、興味津々PAI生達。作品の感想を伝えながら、あの作品にパフォーマーとしてどのように向き合ったのか、など様々なお話を伺いました!
(ちなみに小谷野さんは「注文の多い料理店」の稽古等を通し、ベルトの穴5つ分、痩せられたそうです・・・!)


イ・ワヤン・タングーさんによる、動物仮面
「注文の多い料理店」で使用された動物の仮面は、バリの国宝級の仮面作家として知られるイ・ワヤン・タングーさんによるものでした。そのオリジナルの仮面をつけた時のパフォーマーの変質ぶりにはPAI生も驚きだったようで、話は仮面のお話に・・・。

もちろん他の文化の中でも同様ではありますが、殊にバリ舞踊の中では仮面は非常に神聖なものとして扱われるのだそうです。様々な仮面一つ一つに役割があり、それを演者が着用した瞬間、仮面が主体になります。からだの内側にエネルギーをためつつ演者は仮面と向き合うのだそうです。仮面のパワーを受け止めるだけの力を演者が持っていなくては、仮面と対峙することが出来ないとのこと。
 
まさにその“パワー”を目の当たりにしたばかりだったPAI生は、とても腑に落ちた様子でした・・・






昔、女形を演じられた時の写真を見せてくださいました。美女・・・!
その後も、お祭り、呪術、祈り、シャーマニズム、トランス、音楽などアジア圏の文化のお話が続きます。西洋近代化が世界を多い均一化が進む昨今ですが、その中でもまだその土地古来の文化がのこるインドネシアについてのお話は、不思議でもあり、ある意味ではとても理解のできる内容ばかりでした。



メモめも・・・
目に見えるものだけが、世の中の全てではない。今の文明の中で認識出来ているものは、本当にごく一部で、それ以外のエネルギーというものが確かにある、そんなことを感じることができる講義でした!


小谷野さんには2期で実技のワークもご担当いただく予定です!

皆でバリ舞踊風にポーズ!(ちょっと違う人も・・)
今から楽しみなPAI生の皆さんです。

(事務局)

2012年6月25日月曜日

<劇場研修>レポート!

舞台芸術の学校<劇場研修>してきました!

舞台芸術の学校2012年度の劇場研修は”小池博史ブリッジプロジェクト”の「注文の多い料理店」in流山公演でした。




今回の公演はパフォーマー3名と音楽家さんが参加し生演奏での公演となります。音楽家の皆さんがそれぞれ音を出すと、場の雰囲気が一気に変わりました・・・












舞台上では吊りものオブジェのセッティング中。
舞台袖で舞台監督のお手伝いをするPAI生。




 今年は例年より早めの劇場研修・・・舞台裏初体験のPAI生もおり、少々興奮気味に劇場の雰囲気を堪能しました!

新作公演ということもあり、本番ギリギリまで作品創作が続きます。
PAI生も色々な場面でお手伝い・・プロの仕事を垣間みることに。
美術の制作もお手伝いしました。
美術の松島誠さんから指導をうけつつ特殊なスポンジを手で加工します。

非常にハードな舞台。1度通し稽古をすると衣装も汗でびしょぬれになってしまいました。ドライヤーやアイロンで乾燥させます!


袖からの一枚。
明かり合わせではPAI生が代役を務める場面も。壇上で明かりを浴びたPAI生達は少々緊張気味でした・・・


チケットの準備や、受付まわりのセッティングなどもお客様をお迎えするのにはとても大切なお仕事の一つです!

キャスト・スタッフそして劇場のみなさん全員で“良い作品にしよう!”という思いを共有し、1つの公演を作り上げてゆく姿に感動する研究生なのでした・・・

打ち上げにもちゃっかり参加!

 ご飯を食べながら、劇場研修で覚えた舞台用語の復習もしました。

さて、今回の経験がどのように普段のワークに活かされてくるか・・・

たのしみです!
 

2012年6月12日火曜日

【からだの座学】講師/吉井省也先生

 【舞台芸術の学校】として今年度より開講した【からだの座学】。
(詳しくはコチラ⇒ http://kikh.com/pai/crclm/05.html

本日は舞台芸術プロデューサーであり、1984年よりパパ・タラフマラ(タラフマラ劇場・当時)に参加、以後、制作、パフォーマーとして活動された
吉井省也先生講義して頂きました! 




講義とはいえ、みんなで考えるワーク。吉井先生がさまざまな議題を用い、PAI生に質問をしてゆきます・・・

先ずは永遠の大命題(?)
Q.あなた(アーティスト)は、社会の役に立つ人ですか?


質問に対して真剣に考えるみんな・・・







ただただ、身体を動かしたり、自己の内面を表現する、自分の内側にこもる、ということだけではアートといえないのではないか、という議論になったり・・・


これからの時代、初音ミクや、ブログなどに、なまみのアートは取って代わられる時がくるのだろうか、という議論になったり。。。

さまざまな意見を交わしてゆくうちに、だんだんと社会や文化、芸術のあり方など、深いトークになってゆきます。

そして、本題、
吉井省也先生と!
Q.アーティストとして生きるには( どうしたら良いのか・・・!)について様々な意見や可能性、選択肢について意見を交わし合います。。。

これまで舞台芸術というアートを通し、様々なプロデュースを行なわれてきた吉井さんによるレクチャーとアドバイスで、又少し視野の広がったPAI生達でした!


(事務局)


吉井省也先生 プロフィール
舞台芸術プロデューサー。1964年生まれ。一橋大学社会学部卒業。1984年パパ・タ ラフマラ(タラフマラ劇場・当時)に参加。以後、制作、パフォーマーとして活動。2000年に退団。財団法人舞台芸術財団演劇人会議のプロデューサーとし て、利賀フェスティバル、利賀演劇人コンクールなどを担当。現在、公益財団法人舞台芸術財団演劇人会議常務理事