2012年7月30日月曜日

<からだの座学>現代音楽家/中川俊郎さん

本日はパパ・タラフマラの代表作「WD」「トウキョウ⇔ブエノスアイレス書簡」や小池博史ブリッジプロジェクトの最新作「注文の多い料理店」の音楽を担当され、そのほかにも数々のCM音楽の作曲や日本現代音楽会理事を務める、日本を代表する現代音楽家の中川俊郎さんに来ていただきました。












身の回りにある「音」を感じながら、中川さんオリジナルのテキストを使い、「音楽の源泉」を辿るというワークを通して
“音楽の源泉~音を楽しむ~”ことが今回のテーマです。


事前に「なにか好きな音の出るものを持ってくること」というお題を受けたPAI生たちは、リコーダーからビニール袋にいたるまで様々なものを持ち寄りました!
中川さんの鞄からも次から次にあらゆる楽器が出てきます。
なかには楽器とは到底思えないものまで……




現在、楽譜で見るような音符音階がなかった時代、音はどのように存在したのか。 
原始の記憶を体験するかのように、みんなが互いの音を聴きながら自分の音を響かせ合います。  

次第に、楽器と声を使ったコーラスへ。

あらゆる作為的なものを取り除き、シンプルな音の重なりだけで、美しい音楽が奏でられます。
              






はじめはただなんとなく音を出していたPAI生も、だんだん音が響き合う感覚がわかりはじめます。

「音」に魅せられ、「考えずに、できるようになる」ことを体験したPAI生たちでした。

それぞれ楽器を持って思い思いのポーズで!

2012年7月24日火曜日

<からだの座学>舞台芸術家/小池博史さん



本日は元パパ・タラフマラ主宰であり、舞台芸術の学校/学長の小池博史による「演出論」の講義でした。

通常の身体表現のワークとは異なり、改めて「演出論」を聴く機会。PAI生にとって貴重な時間となりました。

現代演劇の分析から、演出とは何か、舞台芸術の役割にいたるまで、幅広くお話を伺いました。
30年間パパ・タラフマラをひっぱってきた小池さん。国内外での具体的な経験談もりだくさんで、PAI生からも質問が飛び交います。


「感動を呼ぶため、技術以上に必要なものは?」
「演出するときどのように人を見極めるのか?」

質問は尽きることがありません。

「その人が持っているものを最大限に活かす。演出とは料理に似ている。」と小池さんは言います。
最初からカレーを作ると決めて材料を揃えるのでなく、材料を見ながら一番おいしく作れるものを決めていく。

人を何かの役柄に当てはめるのでなく、人のバランスを見ながら
いかに最大限の効果を引き出すか。

そして「場のエネルギーをダイナミズムを持ってまとめあげること。」
それが演出である、と。

さらに舞台における空間、時間、身体の捉え方や、アジアの達磨的な哲学について、話はどんどん広がっていきます。

刺激的で深い洞察に富むお話に、PAI生も熱心にメモを取ります。

現代に生きるという責任をしょってたつ、未来を担うPAI生にとって、芸術表現とはどうあるべきか、そして舞台芸術はどんな役割を担えるのか、考えさせられると同時に、背中を押されるような、勇気をもらえる講義でした。






小池さんを囲むPAI生たち。
みんなとてもいい表情です!


(事務局)

2012年7月17日火曜日

<からだの座学>音楽家/菅谷昌弘さん

本日は、音楽家/菅谷昌弘さんによる<からだの座学>レポートです。
菅谷先生は1987年から2005年までパパ・タラフマラの音楽を手掛けられ、現在もテレビドラマやCM、ラジオ音楽など幅広くご活躍されています。

今回の座学では様々な音楽を実際に聞きながら、その多様性にふれる貴重な機会となりました。

現代音楽、民族音楽、日本の民謡など様々な側面から音楽を解剖してゆく今回の講義。
初めて耳にするような音楽も多く、PAI生も真剣そのもので話に聞き入ります。

終盤に聞かせて頂いたスティーブライヒの音楽のなかでは、電車の音や環境音がそのままメロディになっていました。駅名を呼ぶ声など、日常に溢れる「音」にもメロディやリズムがあることに改めて気づかされます・・・
 


お次はイヌイットの音楽(喉打ち、喉歌、カタジュジャク )。ボディ(人体)そのものが楽器だという発想から、息を使って奏でられるリズムはこれまでに聞いたことの無いような「音楽」でした。


これはイヌイットの文化の中では、一種のゲーム(遊び)だったそうで
一説によると、コミュニケーションや低温化に抗うためのひとつの手法だったという話もあるそうです。

いわゆる西洋音楽教育から外れた文化のなかで育まれた音楽・・ふむふむ

続き、「鉄道 どやさん地固め唄」や「具象八幡のやっちぐ」など、日本民謡の原型となるような音楽を聞かせて頂きます。
拍子が変則的な日本民謡は、現代の近代的な枠組み(リズム)に慣れてしまっているとちょっと捉えずらいかも?

話はリズム構成についてのお話へと深まります。
次に聞かせて頂いたのが、ブラジルでは非常に著名な音楽家、ミルトン・ナシメントの サンビンセント。ブラジルはこれまでの歴史的な事象から非常に複雑な文化背景をもっており、魅力的な音楽も多いのだとか。


一つの音楽の中で、2.3.4の拍子がリズムを構成しています。
カウントをしてみるPAI生たち。まるで曼荼羅の様です。

音楽を通して、自身が感じ取っている様々な“常識”がいかに近代西洋文化の中で育まれてきたのかということを実感した講座となりました。

「音楽は一気にいろいろなことを取り込める、旋律、リズム、が複雑に絡み合うことで曼荼羅に近い作用がある」と、菅谷さんからのお言葉。

自分と世界との関係について、思いを巡らすPAI生なのでした。


(事務局)





2012年7月16日月曜日

P.A.I.第一期発表会【まるえんドット】のお知らせ

舞台芸術の学校(P.A.I.)
第一期発表会のおしらせ

舞台芸術の学校としては第一期生(P.A.I.としては17期)となるPAI生の今年度第1回目の発表会が8月11日に、ホームスタジオ<スタジオサイ>にて行なわれます。

ぜひ、1年生の初々しい姿、2年生の成長した姿を見にいらしてください!

【まるえんドット】
日時:2012年8月11日(土)
マチネ/14:30〜 ソワレ/18:30〜
料金:1000円(自由席)
会場:スタジオサイ
   (東京都中野区新井1−1−5)
 
出演:市松/高瀬弥生/東ゆうこ/松縄春香
   粟津梨園/安藤花林/神田亜紀/佐藤沙彩/谷口界


2012年7月1日日曜日

【からだと旅する夏合宿2012】参加者募集開始!


公式サイト http://kikh.com/pai/2012natsu

【素直なからだ、どこにある?】

舞台芸術の学校(P.A.I.)がお送りする毎年恒例のサマーキャンプin長野を今年も開催します!
 


電話、TV、インターネット・・全部繋がりません。長野の山奥の森の中の元学校。電気はあるが、水道はわき水。数日いるとガラリとからだが変わり、心が変化するのを実感できると思います。合宿ならではのお楽しみもあり・・?素直なからだを取り戻そう!

18歳以上の方であればどなたでもご参加いただけます◎
ご応募お待ち致しております。

今年も3コースをご用意!スケジュールと予算に合わせて自分に合った旅をみつけてください。
[おためし! 2 泊3 日コース] 8月26日(日)〜28日(火)  35,000円(税込)
[がっつり! 3 泊4 日コース] 8月23日(木)〜26日(日)  45,000円(税込)
[ お得!贅沢!2コース連続(おためし+がっつり)5 泊6 日コース]
                  8月23日(木)〜28日(火)  60,000円(税込)
 
※宿泊費・食費・ワークショップ受講料込み/交通費別

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さらに!お友達と一緒にお申し込みの場合、あなたもお友達も5%OFF

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昨年までの合宿の様子をレポートにまとめました!こちらもご覧下さい☆
http://www.kikh.com/pai/2012natsu/photo.html

内容

3 泊4 日コースは元パパ・タラフマラ演出家小池博史が、2 泊3 日コースは国内外で勢力的に活躍中のパフォーマー松島誠が参加者の特技や個性を活かしながら演出し、一緒に小作品を創っていきます。自然の中で自由になり 開放された” ココロ” と” カラダ” から一体どんな表現が飛び出るか講師陣も楽しみにしています。その他楽器の持ち込み、特技の披露も大歓迎! 創った作品は最終日に発表します。 

講師
  • 小池博史( 元パパ・タラフマラ演出脚本家)
  • 松島誠( パフォーマー、P . A . I . 講師)
  • 他1名









場所

長野県伊那市高遠町
当日最寄りバス停[ 高遠町文化センター] 又はJ R 東海飯田線[ 伊那市駅] 集合)

アクセス

新宿駅西口 スバルビル・モード学園周辺より
長距離バス/ 南信( 高遠・長谷) 行き[ 高遠町文化センター]下車
J R 東海飯田線 伊那市駅 下車( いずれも下車駅より宿泊施設までの送迎有り) 

参加条件 1 8 歳以上であればだれでもO K ! 舞台経験の有無は問いません。

お申し込み方法

応募フォーム、または市販の履歴書に写真を添付の上ご郵送にてご応募下さい。
なお参加者が定員に達し次第、締切とさせていただきます。ご了承下さい。
◉ 応募フォーム  http://www.kikh.com/pai/2012natsu/form.html
 
郵送はコチラ!
〒1 6 5 - 0 0 2 6
東京都中野区新井1 - 1 - 5 1 F
「発見! からだと旅する夏合宿」係
【応募締切】2012年8 月10 日(金) 【必着】
 

お問い合わせ先

pai@kikh.com
tel 03-3385-2066/ 03-3385-2919