2012年9月3日月曜日

<からだの座学>編集長/佐伯剛さん

本日は1期に“からだの座学”でお越しいただきました
佐伯剛さんの講義のレポートをお届け致します!

佐伯剛さんは雑誌『風の旅人』編集長。
映像と言葉の共演により醸し出される『風の旅人』の世界は、
自然・人間の原点に立ち返りこれからどう生きていくかをともに考えていくもので、
各界の著名人の執筆が寄せられ、2003年の創刊以来、ジャンルや世代を越えて
多くの人々に愛されてきました。
 2011年に人々に惜しまれながら一時休刊しましたが、2012年7月に佐伯さんは
(株)かぜたび舎を設立され、2012年12月中に『風の旅人』を復刊されるご予定です。

風の旅人編集長 佐伯剛さん 公式ブログ →http://kazetabi.weblogs.jp/
(株)かぜたび舎の詳細はこちら →http://www.kazetabi.jp/

『風の旅人』の美しい写真に魅せられていたPAI生、講義がはじまる前から興味津々です。

現代の社会において、情報の量は多いが、言葉や音楽、写真、舞台、それぞれの分野が自己完結しがちな状況下で、それを総合的に結びつけるものが「身体」なのではないか、という導入から講義が始まります。

からだを動かすこと=「身体」とは限らない。机に向かっているときにも「身体」をフル稼動することはある。
ことばが、体験や身体感覚に基づいているか、はとても重要である。
体験や身体感覚に基づくことば、それは客観的ではないが、個人がどのように世界と相対し、どのような回路を通ってどうアウトプットしているか、それを明らかにする。それこそが、我々が知りたいことである、と。


通常、身体とは遠い場所にあると思いがちなことばと、根源的な身体との結びつきのお話に、PAI生たちも引きつけられます。

生まれ持った力、潜在的な力に蓋をしているものを取り除いていくこと。自分の中に閉じこもっているものを解放すること。
それが身体の訓練である。

そして優れた画家や写真家、芸術家はすべて、自分の言葉を持っている。
簡単にことばに置き換えられるものを絵や写真、舞台にして表現するのでなく、
言語化できる領域を追求し尽くした人が、それでは表現しきれなかったものを絵や写真や舞台にするのだ、と。

いつもは言葉よりも身体に集中しがちなPAI生たちにも、多くの発見があるお話でした。
たった2時間の講義でしたが、一つの壮大な物語を聴いたかのような気持ちになりました。

佐伯さん、ありがとうございました!





(事務局 佐藤)

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